【ミニコラム】 赤ワインのフルボディとは

赤ワインの話をする時によく出てくる言葉で、ボディと言うのがあります。ワインボトルの裏面などにもライトボディ、ミディアムボディ、フルボディなどよく見かけますね。さて、このボディの正体は何なのでしょうか。

赤ワインのボディとは

実は特別な決まりごとが存在するわけではありません。何かの計器を使い数値を出して表すようなものではないのです。日本酒を例にとると、日本酒度と酸度を計測して、味わいの分類を表すことがあります。例えば糖度をプラス(+)マイナス(-)で表し、-6以上を大甘口、+6以上を大辛口といった計器を使った一応の基準です。

では、赤ワインのボディとは何か?・・一言で言えば味わいの感覚です。ワインを口に入れた時の官能評価になります。もちろん個人差が生じるものですが、味わい評価の基準としては有効な表現となります。

フルボディとはワインを口に含んだ時に感じる「重厚感」「強めのタンニン」「液体の重さ」「アルコールが強め」「ボリューム感」などの感覚で、ミディアムボディはそれらが中程度に感じるもの、ライトボディは軽めとなります。なお、輸入元によりラベル表記が「重口」「中口」「軽口」となっているものもあります。

高級ワイン=フルボディではありません。熟成され丸みを帯びたタンニンにより優しさを持つワインもあるでしょう。ただ往々にして高級ワインは長期熟成するものが多く、しいてはしっかりとした重量感がある傾向にあると言えます。

ボディを構成する要素

赤ワイングラス

全てではありませんが、ワインのボディの違いを感じる要素は以下のものがあります。

  • タンニン・アントシアニン・・・ぶどうの果皮や種、茎から由来の成分の量。
  • 熟成度合・・・樽熟成などによりタンニンが丸みを帯びたりし、口当たりを変化させる。
  • アルコール度数・・・度数が高いと重厚感を感じる。
  • ぶどうの樹の年齢・・・樹齢が高いとしっかりとしたぶどうが成るケースが多い。
  • 酸化度合・・・液体が空気に触れることにより酸化し、口当たりを変化させる。
  • 香りの強さ・・・アルコール度数と相乗して香りの強さもボディを感じる構成の一つ。

ぶどう品種による違い

ぶどうの房

ぶどう品種によってボディの違いを判別することは難しいのですが、ぶどう自体に持つタンニンやアントシアニンなどの成分の量で概ね、推測することは可能です。しかし製法や熟成期間など様々であるため、あくまでも目安としてとなります。しっかりとしたピノノワールのワインをフルボディと表現するケースがありますが、個人的にはミディアムボディと感じたりします。このように人によって感じる感覚は様々なのです。近年、ライトボディと称するワインはボジョレー以外あまり多くはありません。

  • フルボディの赤ワインで使われる品種・・・カベルネソーヴィニヨン・ネッビオーロ・タナ・アリアニコ種など
  • ミディアムボディの赤ワイン・・・メルロー・ピノノワール・カベルネフラン・テンプラニーリョ種など
  • ライトボディの赤ワイン・・・ガメイ種など

おすすめのフルボディの赤ワイン

シャトーブースカッセ ヴィエイユヴィーニュ・・・50年以上の古樹と粘土質石灰岩土壌で造られるタナ種100%のフルボディの赤ワイン。新樽100%で熟成、熟したブラックベリーにスパイスのニュアンス。樽熟成によるトースト香がワインをさらに上品にしています。緻密なタンニンが長い余韻の中に心地よく感じられます。デキャンター誌92ポイント。

CHブースカッセ
CHブースカッセ
シャトー ブースカッセ ヴィエイユ ヴィーニュ フルボディ

おすすめのミディアムボディの赤ワイン

ドメーヌパラン ブルゴーニュ・・・ポマール村の銘醸家パランが造るブルゴーニュA.C.。ピノ・ノワールの良さが限りなく引き出されており、フルーティで色も濃く、滑らかなタンニンも充分な余韻の長いワインです。歴史と伝統を重んじながらも有機農法を実践し、より柔らかさとエレガンスな感覚を持つ。

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パラン ブルゴーニュPN
ドメーヌ パラン ブルゴーニュ ピノ ノワール ミディアムボディ

おすすめのライトボディの赤ワイン

ボジョレーヴィラージュ ジョセフドルーアン・・・ボジョレーのパイオニア的存在のドルーアンが造る赤。明るい紫色でスミレやぼたんの花、ラズベリーのような香り。絹のように滑らかな舌触りで豊かな果実味が長く余韻に残ります。ガメイ種100%からなり快活で魅力的な仕上がりです。

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Jドルーアン ボジョレーヴィラージュ

白・ロゼワインのボディ

白・ロゼワインはボディの表現はしません。辛口や甘口と言った味わいそのものの表現となります。メーカーやインポーターによる解釈で、極辛口や極甘口、中辛口などの表現もあります。これは醸造の段階をどこで止めるかという残糖の度合いを指す場合が多いという事になります。但し白ワインでも熟成されたものに対し、「しっかりとしたボディを持つ」などとボディという言葉を使う場合があります。

おわりに

フルボディのワインは飲みづらく上級者向けとは限りません。しっかりとした味わいは、それ自体がワインの魅力の一つであり好みの問題です。初心者でも軽いタイプのワインでは物足りないと感じるかも知れません。またワインを苦手とする人の一つに「苦いから」というのがあります。これはタンニンなどの成分が多く含まれている為だと考えられます。自分の中で定規をつくり、どんなワインを選んだらよいのかが分かれば、ワイン選びも楽しくなることでしょう。昔ソムリエさんに「ボディとは」と聞いたところ、「口の中で感じる重さだよ」との返答を頂いたことがありました・・なるほど!

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