【イカしたワイン】 恋するレディガフィ

大好きなワインをご紹介します、トスカーナにあるトゥアリータRedi gaffi(レディガフィ)です。スーパータスカン(トスカーナ)という言葉はご存じだと思いますがちょっと復習です。トスカーナの地ぶどうはサンジョヴェーゼなどですが、1944年にサシカイアがCHラフィットから苗を分けてもらいカベルネソーヴィニヨンを作付けしたのが始まりです。DOP(DOC/DOCG)などのランクに囚われることなく(その時はカベルネでは原産地呼称が出来ずにVDT扱い)カベルネを造り始め、地元では好評だったようです。

さて・・・そこから事件です!1978年にデカンター誌のブラインド(コンテスト?)でサシカイアが並み居るフランスのメドック一級シャトーを凌ぎ、何と「ベストカベルネ」に選ばれてしまった~これがスーパータスカン誕生の瞬間です。その後も1985年にはパーカー100点など高得点を連発し、地位を確立していきました。

レディガフィ

イタリアの専門誌が最近寄稿した記事に、未来のトスカーナをけん引するワインはボルゲリ、スーパータスカン、モンタルチーノ、キアンティクラシコの順であると書かれていました。ワインスペクテイター誌で検索履歴の回数を比較すると、ボルゲリは12000回以上なのに対しキアンティは2000回以下という結果でした。またトスカーナランキング25でDOCGを見つけるには9位までくだらないと発見できないと、ボルゲリとスーパータスカンのこれからの未来を熱く語っています。

スーパータスカンの中でもオルネライアやサシカイヤやマッセートではなく、メッソリオやトゥアリータがこれからのトスカーナを盛り上げるだろうと記事は締めています。

レディガフィ蔵
レディガフィラベル

メルロー100%のトスカーナワインの主なものはマッセート、メッソリオ、レディガフィ、パラツッイトリノーロ、カンティコなど、最近はとても多くなって来ています。マッセートなんて高額過ぎて飲んだ経験もありませんが(飲んでみたい!)ボルゲリやスヴェレートといった地区で、メルローのポテンシャルが大きく開花してるのです。ちなみにイタリアワインの大家チョースケ氏の記事を読みましたが、ボルゲリのメルローはエレガントな女性的な感じで、スヴェレートのメルローは骨格があってがっしりとした男性的なイメージと評されていました。

私がワインの勉強を始めた20数年前は、メルローの評価はサンテミリオンを除き、ボルドーのカベルネに混醸させ奥行を演出するためのバイプレーヤーな品種だと言われていました。事実その時のメルローは土の味が感じられるような野暮ったいイメージだったような気がします。

話はレディガフィに戻します。樽熟成されていたメルローの圧倒的なポテンシャルを見出したトゥアリータは1992年にメルロー100%で造るレディガフィをリリースします。メッソリオが1994年ですから、見い出すのが早いですね。1997年ワインスペクテイターと2000年ワインアドヴォケイトで100点満点の評価となり、二大ワイン誌で満点が付いたイタリアワインはレディガフィのみだそうです。オーク樽(新樽)熟成18カ月!!

レディガフィボトル

個人的感想は、男性的という表現は1時間後にはエレガントなタンニンに変わり、上品な大人の女に変貌していきます。お値段は・・希望小売で3万円を超えますが、同じメルローでもサンテミリオンとの比較や10万はくだらないグランヴァンと比較したら間違いなくこの価格に納得するでしょう。是非この卓越したメルローをいつか堪能して欲しいと思います!

レディガフィばかりお話しましたが、このトゥアリータのボルドースタイル、ジュストディノートリ(カベルネ80%メルロー10%フラン10%)のような秀逸なワインも見逃すことは出来ません。ジュストディノートリもグランヴァンと比較すれば、そのコストパフォーマンスに驚くことでしょう~この選ばれし生産者 トゥアリータを覚えておいて下さい!!

*画像はトゥアリータHPより引用させて頂きました。

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