ワインの世界で頂点とされている「ロマネ コンティ」、誰でも一度は聞いたことがある有名な赤ワインです。ロマネ コンティを生み出し、それに匹敵するような数々のワインが生み出される銘醸地「ヴォーヌ ロマネ」について解説していきます。
ヴォーヌ ロマネとは
ヴォーヌ ロマネとは、フランスのブルゴーニュ地方のコートドニュイ地区の中央にあるエリアです。コートドニュイ地区は南のコートドボーヌ地区と合わせて「コートドール・黄金の丘」と呼ばれています。ヴォーヌ ロマネ村とフラジェ エシェゾー村の2つの村一帯を言います。フラジェ エシェゾー村も合わせて、便宜的に「ヴォーヌロマネ村」と呼ばれてしまったりもします。ロマネ コンティを始め、ワインファン垂涎の数々の名品が生み出される、もっとも有名で高貴な村です。「神に愛される村」「ブルゴーニュの宝石」などと称える名称は数多く、ワインラバーの聖地とされているのです。8つのグランクリュ(特級畑)とそれらを取り囲むように14のプルミエクリュ(一級畑)、そして標高がやや低く傾斜もなだらかな村名ワイン(ヴォーヌ ロマネAOC)が広がっています。全体のぶどう栽培面積は154ヘクタール。
ヴォーヌ ロマネの魅力と特徴
素晴らしいグランクリュの存在
ヴォーヌ ロマネが何故そこまで人気なのか・・それは小さなエリアに8つもの偉大なグラン クリュが存在することにあります。ヴォーヌ ロマネ村に6つ、フラジェ エシェゾー村に2つです。そのどれもが異彩を放っており、他に類を見ない場所だからだと言えます。またワインの希少性もあります。ボルドーの5大シャトー全体の年間生産本数が約100万本に対し、ロマネ コンティの年間平均生産量は5320本、ラ ロマネは3990本などと極端に少なく、他の6つのグラン クリュを合わせても1/3程度の本数です。
8つのグランクリュ
- ロマネ コンティ(La Romanee Conti)・・・・・・繊細かつ崇高な世界最高級とされるワイン。グラン クリュ畑に囲まれている。面積は1.805ヘクタール(18,050㎡=5470坪、東京ドームのグランド面積は13,000㎡)。標高は262~272メートル。畑の所有はドメーヌ ド ラ ロマネ コンティのモノポール(単独所有)。平均生産本数5320本(ブルゴーニュワイン委員会調べ、以下同)。
- ラ ターシュ(La Tache)・・・ラ グランド リュの南に位置する。水はけが良く比較的温暖な畑とされている。標高は250~300メートル。面積6.062ヘクタール。畑の私有はドメーヌ ド ラ ロマネ コンティのモノポール。平均生産本数19817本。
- ラ グランド リュ(La Grande Rue)・・・ロマネ コンティとラ ターシュの間の名の如く(グランド リュ=偉大な道)細長いエリア。1992年にプルミエ クリュからグラン クリュへ昇格。標高は250~290メートル。畑の所有はドメーヌ フランソワ ラマルシュのモノポール。平均生産本数6384本。
- ラ ロマネ(La Romanee)・・・ロマネ コンティの上にあり、標高は300メートル。面積はわずか0.85ヘクタールで、これはフランスのアペラシオンの中では最小の面積。畑の所有はリジェ ベレールのモノポール。平均生産本数3990本。
- リシュブール(Les Richebourgs)・・・リューディ(小区画)はリシュブールとヴァロワイユに分かれていますが、1936年にグランクリュ格付けされた際にリシュブールのグラン クリュとして統一されました。面積は8.03ヘクタール。畑の所有はドメーヌ ド ラ ロマネ コンティが一番多く、ドメーヌ ルロワ、ドメーヌ グロフ レールエスール、ドメーヌ アンヌ グロなど。平均生産本数33250本。
- ロマネ サンヴィヴァン(Romanee Saint Vivant)・・・ロマネ コンティ・リシュブールの東に位置している。標高は247~260メートル。グランクリュの畑の中では一番低い場所である。面積は9.44ヘクタール。畑の所有はドメーヌ ド ラ ロマネコンティが一番多く、ドメーヌ ルロワ、ルイ ラトゥール、ドメーヌ ジャンジャック コンフュロンなど。平均生産本数36974本
- エシェゾー(Echezeaux)・・・フラジェ エシェゾー村。標高や傾斜の向きなど区画によって個性が大きく変わる。面積は37.69ヘクタール。元来エシェゾー デュ ドシュのみがエシェゾーであったが、1937年に周辺の区画が統合された。今でもエシェゾーの中で最高とされてる区画がエシェゾー デュ ドシュである。平均生産本数162925本
- グランエシェゾー(Grande Echezeaux)・・・フラジェ エシェゾー村。エシェゾーの東にある。面積は9.14ヘクタール。エシェゾーよりも小さな区画なのになぜグラン(大きい)が付くかと言うと、1937年前にはエシェゾー デュ ドシュよりも面積が大きかった事に由来する。平均生産本数36841本。
14のプルミエ クリュ
- レ ボーモン(Les Beaux Mont)・・・ヴォーヌ ロマネとフラジェ エシェゾーに隣接する畑で美しい山の意味。華やかで口当たりが良い。
- オー ブリュレ(Aux Brulees)・・・リシュブールの上に位置する畑。芳醇で深い味わいのワインが出来る。
- レ ショーム(Les Chaumes)・・・ラ ターシュの下に広がっている畑。厚みを感じしなやかな味わいを生み出す。
- レ スショ(Les Suchots)・・・フラジェ エシェゾーに隣接する最大面積の一級畑。香りが高く芳醇な味わい。
- レ ルージュ(Les Rouges)・・・エシェゾーの斜面の上に位置する畑。優美で複雑な味わいのワインを造る。
- オー ドシュ デ マルコンソール(Au dessus des Malconsorts)・・・ラ ターシュに隣接した畑。繊細で気品があるワインを生み出す。
- オー マルコンソール(Aux Malconsorts)・・・ラタ ーシュに隣接する畑。芳醇な果実味と繊細で余韻が長いワインを造る。
- オー レニョ(Aux Ragnots)・・・ラ ロマネの上に位置する畑。きわめて繊細な味わいと香りが高く心地よい酸味のワインを造る。
- クロ デ レア(Cro des Reas)・・・モノポールの畑。代々グロ家に伝わり、現在はミシェル グロが単独所有。プルミエ クリュの中で一番評価が高いとされる。
- クロ パラントゥ(Cros Parantoux)・・・ブルゴーニュの神様「アンリ ジャイエ」氏の所有で有名だった。現在は甥のエマニュエル ルジェが1/3,弟子のジャンニコラ メオのメオ カミュゼが3/4所有。
- アン オルヴォー(En Orveaux)・・・エシェゾーの上に位置しており、シャンボール ミュジニーにも近く引き締まった酸と綺麗な果実味のワインを生み出す。
- ラ クロワ ラモー(Lacroix Rameau)・・・ロマネ サンヴィヴァンの一角にある畑で、もともとはサンヴィヴァンに含まれていた。1980年代に特級畑に申請したが、村の反対により叶わなかった事は有名。
- レ ゴーディショ(Les Gaudichots)・・・以前はラ ターシュであった畑。畑は ラターシュまたはレ ゴーディショの名が許されてるので、ほぼこの名前のワインは見かけない。
- レ プティ モン(Les Petits Monts)・・・特級畑ラ ロマネとリシュブールの上の絶好の場所に位置する。しなやかで優雅な味わいのワインを造る。
モノポール
ヴォーヌ ロマネのグラン クリュには、4つのモノポールのワインが存在します。モノポールとは「単独所有」を意味しており、特定の区画を1つのドメーヌ(生産者)が所有してることになります。15世紀には貴族がぶどう畑を持つことが当時ステイタスとされており、修道院が所有していたぶどう畑を貴族が所有するようになりました。しかしフランス革命により貴族の財産は没収となり、彼らのぶどう畑も競売にかけられてしまいます。
ところが広大な面積のぶどう畑の価格はとても高価だったため、分割されて個人や小規模のドメーヌが増えていきました。遺産相続の為の分割もありました。現在では1つの畑を5軒~15軒で所有されているのが普通ですので、単独所有畑は非常に珍しい事なのです。単独所有することでテロワールの個性がブレずに、高品質のワインの価値を高める事になるのです。ヴォーヌ ロマネ村の6つのグラン クリュのうち4つがモノポール。
ヴォーヌ ロマネのワインの味わい
ここのワインは全てピノノワール種で造られています。ピノノワールの特徴は、穏やかなタンニンを持ち、スミレを想わせる華やかな香りと優しい酸味、ベリー系の果実味、透明度のある色調あたりでしょうか。もちろんヴォーヌ ロマネに於いてもその基本は変わりません。味わいを表現するのは非常に難しく、その表現は十人十色です。ただその基本の総てが上質であり、エレガントであり、優雅であり、気品に満ちたワインである事は間違いありません。ピノノワール種が造り出す最高傑作のワインなのです。
ピノノワールの上級のワインにはフルボディとのカタログ表記がありますが、これはボルドータイプのフルボディとはニュアンスが違います。ピノノワールのフルボディを飲まれた方で、たまに「フルボディなのに色も明るく、重たい味わいではないけどなぜ?」と聞かれる時があります。ボルドータイプのフルボディはタンニンもしっかりとあり、重厚感があります。しかしピノノワールのフルボディが表現する重厚感は、香りも含め総合的な味わいの厚みを意味するのです。
ヴォーヌロマネの当たり年と飲み頃
ヴォーヌロマネの近年の当たり年は、2015年、2009年、2005年、2003年、1999年、1990年です。ボルドーと比較して飲み頃はやや早くなります。通常のブルゴーニュは出荷後(国内入荷)には飲み頃だと言えますが、プルミエクリュの飲み頃は10年程度、グランクリュの飲み頃は15年以上が良いとされています。
ピノノワールはカベルネ系のブドウよりもタンニンが少ない分、早くから楽しめるワインです。ただ上級なワインになると、飲み頃になるには数年かけたほうが良いでしょう。ボルドーよりも繊細な分、保管には注意が必要だと思われます。またブルゴーニュ全体に言える事ですが、古酒のデキャンタージュはおすすめしません。単一品種でオリもボルドー程多くない事、またデキャンタージュすることによりせっかくの香りが飛んでしまう事があるからです。
ヴォーヌ ロマネの気候と土壌
ヴォーヌロマネのイメージが分かるユーチューブがありましたので、お時間のある方は参考に。
ヴォーヌ ロマネの気候
この地一帯は内陸性気候で昼夜の寒暖差はやや大きいものの、ピノノワールの栽培に最適な気温である平均14℃~16℃を保っています。畑全体が東南を向いており、斜面全体が十分な日照時間を得ることが出来るのが特徴です。この日照時間がある為に寒暖差を柔らかくし、ピノノワールに最適な気候だと言えるのです。
ヴォーヌ ロマネの土壌
石灰層の上に粘土質が混じった石灰質土壌になっています。石灰質が多くなると、白ワインにはミネラル分を与え有効ですが、赤ワインにはあまり向きません。つまり粘土質と石灰質の2つの異なる土壌バランスが最も大切なのです。古代の火山活動によって周りの土壌の組成は複雑で微妙に異なります。ヴォーヌ ロマネは他のアペラシオンと比べ、そのバランスが秀でている事、また畑全体の地形が、ぶどうにとって最適な傾斜を持つことにより「神に愛される村」と呼ばれるような特殊な場所なのです。
ヴォーヌ ロマネの歴史
ヴォーヌロマネの誕生
ヴォーヌ ロマネの歴史は890年頃にサンヴィヴァン修道院が創設された時までさかのぼります。のちにブルゴーニュ公ユーグ2世が周辺の土地を修道院に寄贈をしています。またフラジェ エシェゾーはシトー派の修道僧が12世紀に開墾していきます。のちに1395年には当時のブルゴーニュ公フィリップ2世は「ガメイ種禁止の勅令」を出します。この地はピノノワール種の他、ガメイ種も造られていましたが、薄くて酸味が強いガメイ種をフィリップ2世が好まずに栽培することを禁止しました。それ以降、この地はピノノワールの産地となって行ったのです。現在は村名AOC以上の赤ワインはピノノワール以外使うことは出来ません。
ロマネ コンティの歴史
ロマネ コンティの区画は元々「クルー デ サンク ジュルノー」と呼ばれていましが、1584年に売却されます。1651年には「ラ ロマネ」と呼ばれるようになりました。ロマネという名称は初めてここから誕生します。これは古代のローマ人がこの地に合うぶどうで高品質のワイン造りが始まったことに対する想いからと言われています。
1760年に競売に掛けられた時に、競り合ったのがコンティ公ルイ フランソワ1世とルイ15世の公妾のポンパドゥール侯爵夫人です。争いの結果、コンティ公が競り勝ち所有することになりましたが、フランス革命で没落し、他の畑同様に競売にかけられましたが、この畑だけはあまりにも崇高であった為、競売を逃れたのです。1794年にはこの畑は正式にロマネ コンティを名乗る事になります。
フランスはフィロキセラの被害により、ほとんどがアメリカ産のぶどうの台木を使って接ぎ木されていますが、1945年まで接ぎ木をしていません。ロマネ コンティはラ ターシュの木を使い改植しており、昔の直系のままなのも他とは異なる存在と言えます。1946年から1952年の間は改植の影響でリリースはしていません。ロマネコンティの年間平均生産量は5320本、全てのラベルにロット番号が記載されています。
ボルドーとブルゴーニュの違い
ボルドーワインとブルゴーニュワインの違いをおさらいします。
味わいの違い
ブルゴーニュは前述の通り、ピノノワール種一種類で造るワインです。ボルドーはカベルネソーヴィニヨン種、メルロー種などを混醸して造ります。つまり目指す味わいのベクトルが異なるのです。ブルゴーニュはピノノワールの持つ華やかさやしなやかさ、香りの広がりを表現するものです。それに対しボルドーは、混醸することによりコクの奥行き、深さを表現するものなのです。専用とされるワイングラスの違いはそこにあり、ブルゴーニュタイプはチューリップ型で液面が広く、香りを集約する為に口が狭まっています。
アペラシオンの違い
ボルドーのアペラシオンは村名までです。グランヴァンでもマルゴーAOC、ポイヤックAOCなど村単位が一番小さなアペラシオンです。ブルゴーニュは村よりも小さな単位である畑(クリュ)までアペラシオンがあり、一級畑、特級畑まで細分化されています。畑に対する価値の評価はブルゴーニュのほうが高い現れでしょうか。
ボルドーの5大シャトーは「グランヴァン」と呼称され、ブルゴーニュの特級畑ものは「グランクリュ」と呼ばれ、その逆はありません。グランヴァンはそもそも等級ではなく、直訳すると「偉大なワイン」であり、明確な規定はありません。
ボルドーのシャトーはモノポール?
ボルドーのシャトーは、単独所有という意味でモノポールだと言えます。しかしボルドーではモノポールとは言わず、俗にシャトー物と表現します。ブルゴーニュではモノポールが希少とされているのに、ボルドーではなぜ単独所有のシャトーが多いのかが疑問になります。
フランス革命後にボルドーの畑も貴族解体により公共物となり、競売にかけられました。ここまではブルゴーニュと同じですが、ボルドーの貴族は元来裕福であった事、またボルドーは革命時の重要な場所であった事などにより、商人としての財力で畑の分割を免れたところが多くありました。また畑の分割後も、買い戻して単独所有にしたケースもあります。いずれにせよ、商売に長けていた結果だと言えます。
生産者(オーナー)
ボルドーとブルゴーニュを訪問すると生産者の方のイメージがまるで異なる事に驚きます。ボルドーはスーツをビシッと決めているのに対し、ブルゴーニュの生産者は朴訥な農家さんという感じ。都会と地方の差なのかは分かりませんが、ブルゴーニュの生産者さんのほうが親しみがわきます。ちなみにお互い「あんなピノ一本で旨いワインが造れるハズが無い!」「ぶどうを色々混ぜこんで何がワインだ!」と悪口を言い合いながら、称えているように見えます・・これは全て個人の主観ですが。
おすすめのヴォーヌ ロマネAOC
ここからおすすめするワインをご紹介していきます。先ずはヴォーヌロマネ村とフラジェエシェゾー村を合わせた村名ワイン(ヴォーヌロマネAOC)です。一般のブルゴーニュAOCと比べ、土壌や気候などが良く良質のピノノワールとなり高品質なワインです。村名を付けるだけの品質にプライドを感じます。ネット等で買われる時は、ヴィンテージを良く確認して下さい。
ドメーヌグロフレールエスール ヴォーヌロマネ
果実味豊かでパワフルかつ柔らか、ブドウの旨味を感じるモダンで個性のある素晴らしいワインを生み出す、ヴォーヌ・ロマネ屈指の銘醸ドメーヌ。ジャン・グロの次男として生まれ、子供のいなかった叔父・叔母のドメーヌである「ドメーヌ・グロF&S」を1980年より引き継ぎました。好奇心旺盛で、品質のさらなる向上の為に先進機器を用いた醸造技術の導入に力を注いでいます。ベルナールの造るワインは兄ミッシェルのエレガントさ重視とは対照的に、とても活き活きとして力強く、パワーを感じるワインに仕上がっています。
ジャングリヴォ ヴォーヌロマネ
ヴォーヌ ロマネ村の名門ドメーヌ、ジャン グリヴォ。主にヴォーヌ ロマネ村と、ニュイ サン ジョルジュ村に畑を所有し、そのうち半分以上はグランクリュやプルミエクリュという最良のテロワールです。自らの3つの畑からアッサンブラージュして造り上げている。ヴォーヌロマネのお手本と呼ばれるよな素晴らしい味わい。
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ミシェル グロ ヴォーヌロマネ
プルミエクリュのモノポール「クロデレア」を持つミシェル グロのヴォーヌロマネ。村の中心にある3つの畑のぶどうから造られ、ぶどうが持つエレガントな味わいを大切にする歴史ある生産者の村名ワイン。ミシェル グロ氏にお会いした事がありますが、物静かで哲学者にような寡黙の方でした。
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ミシェル ノエラ ヴォーヌロマネ
ドメーヌ ミシェル ノエラは、家族経営のワイナリーで伝統的な手法を大切にしています。ブルゴーニュワインは熟成により素晴らしさをさらに深めると考え、数十年熟成可能なワインを造っています。目指すワインは豊かで複雑な果実味をもち、さらにフィネスに溢れたスタイルです。生産本数も4000本代で今まではフランス国内消費のみであったが、少しずつ輸出も始め、世界中で評価が上がっている。
モンジャール ミュニュレ ヴォーヌロマネ
18世紀の終わり頃から9代に渡ってワイン造りをしており、コートドニュイからコトドボーヌまで広く畑を所有しています。エシェゾーは面積最大の所有、グランエシェゾーは2位の所有、他にクロドヴージョなど総面積は33ha,アペラシオンは35にものぼります。ブルゴーニュでは信頼のおける名ドメーヌとして有名です。
おすすめのヴォーヌ ロマネ プルミエ クリュ
ヴォーヌロマネのプリミエクリュ(一級畑)のワインです。村名ワインよりも高額ですが、個人的には頑張ってこのプルミエクリュを一番おすすめします。ヴォーヌ ロマネの真価は畑の個性を楽しむものであり、普段飲みするものではありませんので、数千円の上振れはキツイですが、その価値は十分得られるレンジです。
ミシェル グロ ヴォーヌ ロマネ オーブリュレ
リシュブールの上にある一級畑オーブリュレ。非常に水はけのよい畑で、酸味、果実味などの要素の構成がしっかりとした味わいでバニラ香などの香りも特徴。1830年に設立されたグロは、オーブリュレの他、モノポールである「クロデレア畑」も所有している。
ミシェルグロ ヴォーヌ ロマネ クロ デ レア
ヴォーヌ・ロマネ村最高峰と言われるモノポール1級畑「クロ デ レア」 .グロ家の歴史は1804年に生まれたアルフォンス・グロ氏から始まりました。それからこのドメーヌの名声を今日のように高めたのはルイ・グロ氏から畑を分割相続し1963年に独立した、ジャン・グロ氏でした。彼の引退後に3人の子供たち(ミッシェル、ベルナール、アンヌ・フランソワーズ)に畑を分配。
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メオカミュゼ ヴォーヌロマネ レ ショーム
メオカミュゼは ブルゴーニュの神様、故アンリ ジャイエ氏の後継者として知られる生産者で、世界中のブルゴーニュ愛好家に絶大な人気を誇っています。 アンリ ジャイエ氏がコンサルタントをしていたことで有名であり、現在のジャンニコラ メオ氏は直接指導を受けた数少ない人物です。一級畑レ ショームは、一部が特級畑ラ・ターシュに面した絶好の場所にあり、メオ カミュゼはこちらの畑を約1.6ha所有。ブドウ樹は、1950年代後半と1970年代に植樹しています。
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ミシェルノエラ ヴォーヌロマネ レ スショ
これから世界がこの蔵に酔いしれる!生産量が極めて少なくフランス国内のみの販売であったが、少しずつ輸出を開始したヴォーヌ ロマネの家族経営ドメーヌ。このスショはわずか3000本のみの生産。これからの評価が楽しみな逸品。19世紀設立のドメーヌ。現在は5世代目のアランとジャンマルク、6世代目のソフィーとセバスチャンによって運営されています。1989年にミシェルノエラ氏の後をアランとジャン マルクが継ぎドメーヌ ミッシェル ノエラを立ち上げました。
ジャン グリヴォ ヴォーヌロマネ レ ボーモン
時代を通じて活躍するブルゴーニュの老舗名門ドメーヌ。レ ボーモンは、南側にリシュブール、北側にエシェゾーという偉大なグランクリュにはさまれた秀逸な一級畑。ブルーベリーやチェリーのアロマに、スミレの花やヴォーヌロマネの特徴である枯葉やタバコの風味が漂います。味わいは繊細で緻密。瑞々しい酸とミネラルが美しく、しなやかなボディが上品な印象を与えます。ピュアでありながらも深みがある、リシュブールと並ぶジャン・グリヴォの看板ワインのひとつです。
おすすめのヴォーヌ ロマネ グランクリュ
グランクリュ(特級畑)のものは、生産本数も少なく見つけるのに苦労します。特にドメーヌドラロマネコンティ社のものは、ネットでも超高額な価格で出品されているようです。そのうち比較的入手しやすいものをご紹介します。。そのうちラマルシュは知名度が低くブランド力が弱いですが、グランドリュは最高のパフォーマンスです。
ジャン グリヴォ ヴォーヌロマネ リシュブール
ジャン グリヴォにとってフラッグシップ的存在のキュヴェ。所有する僅か0.3haの畑は、リシュブールの最上部という優良区画にあり、そこで平均樹齢70年以上にもなる古樹が大切に育てられています。 ロバートパーカー氏は、ジャングリヴォについて「1980年以降はここのワインは一貫してブルゴーニュの最上クラスにある。」、「正統派のブルゴーニュの赤ワイン造りの名手」として高く評価しており、デキャンタ誌の時代を活躍する10大ドメーヌに選ばれています。
フランソワ ラマルシュ グランド リュ
このグランドリュは、ロマネコンティとラターシュの間に位置。フランソワラマルシュが所有するモノポールです。非常に立地の良い畑にもかかわらず、1930年代のAOC法制定時には、一級畑の格付けであったが 、1992年にグランクリュに昇格。収穫は手摘みで行い、ヴィンテージによって80~100%の除梗。木桶にて15~18日間の低温発酵を行った後、木樽にて16~20ヵ月間熟成し、清澄と濾過をせずに瓶詰。しっかりとした骨格と流麗な余韻がが際立つ、ドメーヌを代表する逸品です。
アンヌ フランソワーズ グロ リシュブール
ヴォーヌロマネの名門ジャン・グロの長女が引き継ぐ名門一族のドメーヌ。複雑かつ優雅なアロマに、ふくよかな果実味、シルクのようなタンニンを備えたエレガントなスタイル。長期熟成のポテンシャルにも非常に優れています。このリシュブールは、複雑かつ優雅なアロマに、ふくよかな果実味、綺麗なタンニンを備えたエレガントスタイル。長期熟成のポテンシャルにも非常に優れています。年間生産量約3,000本と極めて稀少。
フランソワ ラマルシュ エシェゾー
フランソワ ラマルシュは、1740年から5代続く伝統あるワイナリー。ヴォーヌ ロマネの特級畑だけでもラ グランド リュ、グラン エシェゾー、エシェゾーと3つも所有してます。エシュゾーの異なる性格を持つ3つのリューディ(クロサンドニ、シャントラヴェルサン、レクリュオ)のブドウをブレンドし、3つの個性が合わさることにより、絶妙なバランスを表現した、複雑味溢れるスタイルです。
おわりに
20年近く前に初めてヴォーヌロマネ村を訪れた時、フランソワラマルシュ氏に会い畑を案内して頂きました。グランリュは正しくロマネコンティの隣で、わずか数メートルしかはなれていません。グランリュを試飲させ頂き、ブルゴーニュの力強さに驚いた覚えがあります。その時にそばにいた若い女性が現在の当主ニコルさん‥だったかも。という事でフランソワラマルシュはイチオシです。なにせDRCはちょっと現実離れした価格になってしまっているので。たまにはプルミエクリュを飲んで、ヴォーヌロマネ村に想いを馳せたいと思います!