ワインを飲まれている方なら必ず聞いたことがあるシャブリ。フランス産の白ワインで日本で一番飲まれている白ワインの王様「シャブリ」とは? その魅力と味わい、そしておすすめのシャブリをご紹介します。
シャブリとは
シャブリの産地と定義
シャブリを名乗れるのは「シャブリ地区で造られるシャルドネ種のみで造った白ワイン」のみです。 フランスの首都パリの南東186kmのところにあるシャブリ地区は南北約20km,東西約15kmの小さなエリアです。379件のドメーヌと1件の共同組合が存在します。このシャブリの輸出国の世界第2位が日本であり、日本人にとても愛されている白ワインだと言えます。ちなみに世界第1位は英国で日本の4倍の量と言いますから英国のシャブリ好きも凄いものです。
シャルドネとシャブリは似た言葉ですが、シャブリとシャルドネの違いは、シャブリは地区の名称でシャルドネはぶどう品種です。この地区でシャルドネ種以外のぶどうを使って造る白ワインまたは赤ワインなどはシャブリとは名乗れません。つまりピノノワール種なども栽培されていますが、赤のシャブリは存在しません。また甘口のシャブリも無く全て辛口タイプになります。
シャブリの気候と土壌
このシャブリ地区はブルゴーニュ地方の一番北に位置しており、大陸性気候になります。日中の寒暖差が非常に激しい場所になります。日中には暑い日差しが射しますが、南部と違い総じて非常に冷涼な気候になります。大陸性の気候は気温のその北に位置しているシャンパーニュもそうですが、ぶどうの熟した果実味よりも酸味が大切になって来ます。このシャープな酸味がシャブリの味わいを左右する最大の特徴で、美味しさの秘訣だと言えます。
また、ブルゴーニュ地方のシャブリ地区は、石灰や泥灰質の「キンメリジャン土壌」となっています。1億5千年前は海であった為、牡蠣(かき)や貝殻などの化石が堆積した特殊な地層を持っています。シャブリの味わいにミネラル感があるのは、この土壌の性質によるものです。 普通に考えるとぶどうの生育の土壌は肥沃な土を想像しますが、実際は石ころだらけの土壌にぶどうが栽培されており、びっくりするほどです。歴史的にも古く867年にシトー派の修道士によるぶどう造りまでさかのぼり、何と1000年以上の歴史があるのです。
シャブリの歴史
シャブリ(CABLIS)の名前の由来は、ケルト語の家(CAB)と森の近く(LEYA)の二つの語句と考えられています。今から1800年前のローマ時代に大きな荘園が出来たことから始まり、9世紀に当時の王、シャルル2世がヴァイキングから逃れてきたベネディクト会の修道士にシャブリの村を与えたのです。
鉄道が敷かれるかなり前からヨンヌ川を通ってパリに行くことができたため、シャブリ/Chablisワインは早くからフランス国王の食卓に出されるようになり、そして世界を席巻していきます。
19世紀末、フィロキセラとベト病がぶどう畑を襲います。続いて20世紀初頭には、100名以上の若者が1914~18年の第一次世界大戦で命を失います。 第二次世界大戦直後の1955年、残ったシャブリ/Chablisのぶどう畑はたったの550ha!生産者たちの執念と努力により、フィロキセラに耐性のある台木にシャルドネ/Chardonnayを接ぎ木し、ベト病対策としてボルドー液を使うことで、ぶどう畑を新たに蘇らせました。
現在、シャブリ/Chablisには5,800ha以上ものぶどう畑が広がっています。新しい世代がドメーヌを引き継いでいます。親世代よりもさらに良い教育を受け、海外での醸造を経験していることもよくあり、伝統と現代性を結びつけることに成功しています。
シャブリの味わいの特徴
シャブリの特徴
シャブリの味わいの特徴は何といってもその土壌に由来する特殊な要素になります。ミネラル感が豊富であり、キレのあるフレッシュでや透明感、やや鋭さを持つシャープな酸味が特徴です。シャープな酸味は、はつらつとしたフレッシュな味わいを持ったらしてくれます。ここでいうミネラル感と言う言葉が少し難解ですね。調べると「ミネラルとは生体を構成する主要4元素である酸素・炭素・水素・窒素以外の総称」だそうです。カルシウムやナトリウムとかの無機質ですが、決して塩気がするとかではなく、鉱物的な味わいを感じるというニュアンスだと思って下さい。ソムリエ用語で「火打ち石のような」との表現が使われる香りも特徴です。火打石では分からないので、「マッチを擦ったあとの」モヤっとした香りを想像してください。
日本人に好まれる
日本人に好まれる大きな要素は、そのやや鋭い酸味にあります。酸味といってもお酢のような酸っぱさではありません。魚や刺身などを多く摂る日本食に酸味が良くマッチします。レモンをかけて頂く料理を想像して頂ければわかりやすいでしょう。昔のシャブリは酸味が強く、殺菌効果を得る為や生の魚介類の生臭味を消してくれるとフランスでも飲まれていました。現在でもその酸味は健在で爽快な感覚が人気です。ただ高級なシャブリになるほど酸味は緩やかになり、シャルドネ種のふくよかさを強調したワインが多くなっている傾向にあります。
美味しい理由
シャブリの美味しさは、酸味と果実味とアルコールの強さのバランスがポイントで、世界中に認められています。 ワインの味わいの構成要素は大きく分けて、香り、果実味、酸度、渋み(苦味)、アルコールです。例えば南の地方の白ワインだと、完熟されたぶどうで果実味がたっぷりとあり、華やかで酸味も丸みを帯びたワインを特徴とするものがあります。
シャブリは、酸味を主体としたワイン造りが行われています。酸味が強いという事ではなく、シャブリ地区のシャルドネ種が持つ魅力ある酸味を、いかに引き立たすかという点に力点が置かれているのです。
酸味が弱く果実味も弱ければ、ぼやけた味わいになってしまい、酸味が強すぎても酸っぱさが先行し美味しくありません。 酸味を主体としたそのバランスこそが、シャブリの美味しさの秘密なのです。 木樽熟成により酸味を抑え、ふくよかな果実味を持つシャブリから、ステンレスタンクの熟成で心地よい高めの酸味を保ちながら、フレッシュな果実味を持つシャブリまで様々なシャブリが存在します。
シャルドネ種の特徴
シャブリはシャルドネ種というぶどう品種一種のみで造られます。シャルドネ種は世界で一番栽培されてる白ぶどうになりますが、その特徴はなんといっても適応力にあります。世界中で栽培されているということは、その土地や気候に上手く順応しているのです。ぶどう自体に特別な味わいや香りを持つのではなく、その地の土壌や気候によって変幻自在に変化することが出来る万能なぶどう品種といってよいでしょう。ほかのぶどう品種では見られない特殊能力でしょうか?
例えばオーストラリアの温暖な地域でのシャルドネ種は、陽ざしをたっぷりと浴びて完熟し、果実味溢れるワインに仕上がります。パイナップルや南国のフルーツをイメージさせる香りと丸みを帯びた酸味の穏やかな口当たりのワインです。ブルゴーニュでは木樽を使って、優雅でしっかりとした上品なワインに。シャンパーニュではエレガントで鋭い酸味を持たせ、二次発酵で上質なシャンパンをもたらしてくれます。
シャブリでは石灰質土壌からミネラルが豊富で、透明感のある酸味を持つワインが出来上がります。ステンレスタンクを使い酸味を前面に表現したシャブリも造る事ができますし、木樽を使い酸味をやや抑えた果実味あるシャブリも出来るのです。つまりシャブリでは酸味とミネラル感という基本を持ちながら、造り手の個性を充分に発揮できるぶどう品種なのです。
シャブリは「ブルゴーニュの3大白ワイン」の一つ
シャブリは、ブルゴーニュ地方の3大白ワインと呼ばれる、偉大な白ワインのうちの一つです。
- シャブリ
- ムルソー
- モンラッシェ
この3種の白ワインの共通点はどれも「シャルドネ種100%」であることです。シャブリ同様。ムルソーもモンラッシェも畑のテロワールの違いにより、独特で素晴らしい白ワインであり、長期熟成に耐える素晴らしいワインとなります。価格はシャブリ以上に高額なワインです。シャブリは前述の通り、酸味の質にポイントが置かれていますが、ムルソー、モンラッシェはシャブリ以上に果実味があるので、また違うバランスを持つところが違いとなります。 シャルドネというぶどうは、その地の持つポテンシャルを最大限引き出してくれる証でしょう。
シャブリの種類と格付け
シャブリは場所(畑)ごとにランク付けがなされています。その畑で栽培されたぶどうから造るシャブリがその格付けとなるのです。畑によって斜面による水はけの良さであったり、日照時間や向きにより、ぶどうもそれぞれに個性を持ちます。アペラシオン(原産地呼称)の格付けランクは以下の4つに分類されます。
シャブリ グランクリュ(特級) | 最高ランク・7つの畑(区画)で100haと希少、生産量2% |
シャブリ プルミエクリュ(1級) | 40の畑(区画)、生産量は14% |
シャブリ | 一般的なシャブリ、全体の65% |
プティシャブリ | 全体の19%と少なく、日本への輸出も少ない、キンメリジャン土壌ではない(=プチシャブリ) |
シャブリ グランクリュ(特級畑)
グランクリュの畑は7つあり、「グランクリュの丘」と称される斜面にあります。水はけと陽当りの良さが抜群の位置にあります。ブーグロ、プリューズ、ヴォーデジール、グイルヌイユ、ヴァルミュール、レクロ、ブランショの7つでラベルにはグランクリュ(GRAND CRU)及び畑の名前が記載されています。以下、グランクリュの特徴です。
- ブーグロ/Bougros・・・1938年にグランクリュに昇格した畑で、土っぽい味わいと評されている。陽当りも良くミネラル感も豊富。斜面が一律ではないので、生産者によって微妙に味わいが違うとされる。15.86ha
- プリューズ/Preuses・・・比較的軽めの味わいで女性的なシャブリと評される。標高は他と比べ高い位置にあり、早くから楽しめるワインが出来上がる。11.81ha
- ヴォーデジール/Vaudesir・・・丘の高いところに位置し、日照時間が長くぶどうの完熟度も高い。果実味がある味わいとミネラル感高い。16.23ha
- グルヌイユ/Grenouilles・・・グランクリュでは一番小さな畑。粘土質を多く含む土壌で、凝縮した果実味が豊富なワインが出来上がる。9.38ha
- ヴァルミュール/Valmur・・・中央の谷の斜面にあり、北と南に面している。粘土質の下にキンメリジャン層がありミネラル感が豊富でしっかりとした味わいがある。12.89ha
- レ・クロ/Les Clos・・・一番有名な畑で最も人気がある。力強いワインが特徴でミネラル感も豊富であり、長命でエレガントなワインが出来上がる。歴史は12世紀までさかのぼる。26.96ha
- ブランショ//Blanchot・・・グランクリュ地区で南東を向いており、冷涼な風が吹くことによりエレガントで優雅な香りのワインが生まれる。13.14ha
ちなみにグランクリュは7つの畑と言っても、所有者は7人あるいは7社だけではありません。一つの畑には複数の所有者がいるので、その数だけシャブリは存在します。プルミエクリュも同様です。
8番目のグランクリュ「ラ ムートンヌ」?
ドメーヌ ロンデパキが所有する「ラ ムートンヌ」という畑があります。これはヴォーデジールに2.24haとプリューズに0.11ha入り込んでいて、グランクリュの名称の使用をINAO(フランスの国立原産地および品質機関)が認めています。グランクリュではないが、グランクリュの表記が認められている例外な畑ということになります。8番目のグランクリュ名称としては認めれていませんが、誕生するかも知れません。
シャブリ プルミエクリュ(1級畑)
シャブリ プルミエクリュ 40クリマ一覧
プルミエクリュ(一級畑)は以下の40が認定されています。
フルショーム Fourchaume | ピエダルー Pied d’Aloup | ヴォードヴェイ Vau de Vey | レゼピノット Les Epinottes |
ロムモール L’Homme Mort | モラン Morein | ヴォーラゴン Vaux Ragons | モンマン Montmains |
ヴォーピュラン Vaupulent | レフルノー Les Fourneaux | コートドルシェ Cote de Lechet | フォレ Forets |
コートドフォントネ Cote de Fontenay | モンドミリュー Mont de Milieu | レリス Les Lys | ビュトー Butteaux |
ヴォロラン Vaulorent | コートデプレジロ Cote des Pres Girots | ヴァイヨン Vaillons | ショームドタルヴァ Chaume de Talvat |
ヴェルディオ Berdiot | ヴォークパン Vaucoupin | シャタン Chatains | コートジュアン Cote de Jouan |
コートドヴォルバルース Cite de Vauvarousse | ボーロワ Beauroy | ブニョン Beugnon | レボールガール Les Beauregards |
コートドブレシャン Cote de Brechain | トロエム Troesmes | メリノ Melinots | コートドキュイシー Cote de Cuissy |
モンテドトネール Montee de Tonnerre | コートドサヴァン Cote de Savant | ロンシエール Roncieres | ヴォグロ Vosgros |
シャプロ Chaelot | ヴォーリーニョ Vau Ligneau | セシェ Secher | ヴォージロ Vaugiraut |
40の区画は所有者が複数いるので、40種類(本)だけではありません。所有者の数だけプルミエクリュのワインは存在します。太字の区画はプルミエクリュの中でも特に著名なところで、以下はその特徴です。
- フルショーム・・・シャブリの中でも非常に香りが高いのが特徴。心地よいミネラル感もあり、プルミエクリュの中でも最高級の1つ。
- モンテドトネール・・・果実味が豊富に感じられ、酸味とのバランスがとても良いシャブリが出来る。日照時間が長い場所にあるのが特徴。
- モンドミリュー・・・骨格のあるしっかりとした味わいが特徴で、繊細な酸味と果実味が上手くマッチしたシャブリが出来上がる。
- ヴァイヨン・・・粘土質土壌にあり、力強いシャブリが出来るのが特徴。芳醇でふくよかな味わいとミネラル感が豊富で正統派なシャブリと言われている。
- モンマン・・・熟成感があり豊富な果実味と酸味が上手くマッチしたシャブリが出来る。洗練されたエレガントな味わいが特徴。
シャブリ
グランクリュやプルミエクリュが畑名で指定されるのに対し、このシャブリは地区名のシャブリとなります。上記のエリアのぶどうから造られるもので、主にネゴシアン(ぶどうを買い付けてワインを造るワイナリー、ネゴシアンでも自社畑を所有してるものもあります)が、各栽培業者からぶどうを買付しシャブリを造ります。ラベルにはシャブリと表示されています。味わいや個性にばらつきがあります。
プティシャブリ
上記の地図を見ると同じシャブリ地区でも外側にプティシャブリ(プチシャブリ)の地区が広がっています。この地区は上記の土壌で説明をしたキンメリジャン土壌の成分がほとんとない場所です。キンメリジャン土壌が生成された時代よりも若いポートランディアン期のものとされています。シャブリ独特のミネラル感やシャープな酸味がキンメリジャン土壌由来であることから、プティシャブリはミネラル感や酸味が穏やかな味わいとなっています。
シャブリワインの3つの選び方
日本で人気のワインだけに、非常に多くのシャブリを見かけます。またこれほど価格差が激しいワインも珍しいので、選ぶにはとても悩まされてしまう事でしょう。以下指標となるポイントを挙げて見ましたので参考にして下さい。
価格で選ぶ
シャブリに限らず、ワインを選ぶポイントの一番はやはり価格ですね。シャブリは一般的な白ワインよりも少し高いのは、シャブリと言う地区でしか造られない、いわるゆブランドだからでしょうか。以下が、一般的なシャブリの価格です。
- プティシャブリ ⇒1800円~2300円程度
- シャブリ ⇒2000円~4000円程度
- シャブリ プルミエクリュ ⇒4000円~7000円程度
- シャブリ グランクリュ ⇒7000円程度~
TPOに合わせてご予算を考えてみてはいかがでしょう。
シャブリはその人気から品質が玉石混交です。たまに1000円代前半のシャブリを見かけたりしますが、極端に安いシャブリはおすすめしません。
格付けで選ぶ
4つの格付けの味わいのポイントをおさらいしてみます。
- シャブリグランクリュ・・・7つの偉大な畑からなるシャブリは、シャブリらしさはもちろんその畑の個性が楽しめるレベルの高いワインです。ワインは畑から造られる農産物であると実感する程の味わいが楽しめます。
- シャブリプルミエクリュ・・・一級畑には上記のように名前が付けられています。それぞれの畑は、一級畑の名にふさわしいぶどう造りがなされ、一番シャブリというワインの個性が感じられるのがプルミエクリュです。
- シャブリ・・・一部にプルミエクリュのぶどうを使ったりしたシャブリがあったり、「名前だけシャブリ」のような味わいのものがあったりと、現実的に品質が不安定なものがあります。真面目で信頼のおけるシャブリは当然、素晴らしいワインを造っていますが、名の知れないネゴシアンが造るシャブリもあるので、注意が必要です。
- プティシャブリ・・・「小さなシャブリ」という意味は、品質が下であるという意味ではありません。グランクリュを造る生産者でもプティシャブリは造られています。但しプティシャブリの欄で説明した通り、シャブリらしさを求めるのであればプティシャブリではありません。美味しい白ワインであることは変わりありません。
熟成の仕方で選ぶ
シャブリは、熟成の仕方で香りと味わいがかなり変わります。熟成方法で味に違いが出るのは、シャブリが同じ地区、同じぶどう品種を使って造る、どのワインよりもデリケートなワインだからです。少し乱暴に表現すると以下になります。
- 木樽熟成・・・複雑な味わいや香りを主に表現する場合に使われる。
- ステンレス熟成・・・ミネラル感を大切にしクリーンな味わいを表現する場合に使われる。
当ブログでは紹介していますが、ワインを選ぶ時にラベルに熟成方法が記載されている事は稀です。また木樽とステンレスを両方使っているワインも多くありますので、ワインショップなどで見極めるのは難しいかも知れません。
熟成仕方の違いは、よほどワイン通の方でなければ感じないかも知れませんが、シャブリの味わいを極めようと思っている方は、是非飲み比べて見て下さいね。
以下、興味のある方はご一読下さい。
シャブリの熟成において木樽派とステンレス派という論争が過去に起きました。昔は当然オークなどの木樽を使ったものでしたが、1970年に入って技術の発展とともにステンレスのタンクが出始めます。つまりシャブリに樽の香りが必要か否かです。人それぞれの好みですので何が正解であるとかは言えませんが、頑なに今だステンレスタンクを使わない生産者もいます。ただ難しいのは、樽を使ってるかステンレスかを公表しないドメーヌがあったり、ヴィンテージによって(ぶどうの完熟度合い)使い分ける事もあるようです。なので下記の商品説明の熟成欄が違っている場合もあるかも知れません。
そもそも歴史的にシャブリはオーク樽をあまり炙らないのでそれ程強い樽香はありませんが、オーク樽のみを使う生産者は「このうっすらとした樽香こそが本来のシャブリである」と主張しているようです。ちなみに生ガキに合う白ワインは安いシャブリだ~と聞いたことはありませんか?これは安いシャブリのほうが酸味が効いているのに加え、生ガキを食す際にこの樽香が邪魔してるからだと主張する人が多いせいです。著名はワイン評論家は「樽を使わないシャブリこそシャルドネの味わいを最大限引き出している」という主張もあります。また新樽をあまり使いたがらない生産者も多く見かけます。これは新樽の香りの強さが、テロワールの個性をなくしてしまうという信念から来るそうです。
脱線しますがマンガの「美味しんぼ」の中で主人公山岡さんがフレンチレストランで生ガキを注文した際に、店主から白ワインを薦められる場面があります。それを聞いた山岡さんは水筒に入れてきた日本酒を取り出し「ワインよりもカキには日本酒が合うんだ~」と言いながら日本酒を飲むシーンを思い出しました。心の広いワインラバーはそんな場面も笑いとばしましょう!
生産者で選ぶ
シャブリの生産者で特筆なドメーヌで2大巨頭とされているのが、「フランソワ・ラヴノー」と「 ヴァンサンドーヴィサ 」です。どちらもシャブリの伝統的な造りにこだわり、古くからのシャブリファン垂涎のドメーヌとして君臨しています。但し伝統的でありながらも、前述の通り、木樽とステンレス、2つの熟成法でを上手く表現し、世界中のシャブリファンを魅了しています。
またネゴシアンでありながら自社畑を持ち、丁寧な造りをする生産者も多く存在し、ドメーヌやネゴシアンといった分類はなかなか出来ません。おすすめする生産者は、ウィリアムフェーブル/ルイジャド/シャブリジェンヌ/レゼェルヴドヴォードン/シモネフェブル/アランジョフロワ等は、弊社ワインショップにて古くから扱っており、評判も良いので安心です。下記でご紹介する生産者です。
おすすめのシャブリ TOP5
シャブリおすすめその1 ウィリアム フェーブル
「クリーンでスマートな味わい。特級畑の生産を手掛ける技術ゆえの品質」・・ 一級畑周辺の自社畑のぶどうを使い、ミネラル感が豊富で新鮮な味わいのシャブリです。熟成は6カ月、一部樽を使い残りはステンレスタンクを採用。熟した果実の豊かな味わいと澄んだ酸味のバランスが良い、シャブリのお手本と呼ばれる一本です。
シャブリの7つの特級畑のうち5つを所有する唯一のドメーヌであるウィリアム フェーブルのシャブリです。2008年よりビオデナミとビオロジックを実践したり、シャブリの原産地呼称の保護などに貢 献しており、シャブリ最高の造り手の一つに数えられています。
愛飲者の口コミレヴュー
リピート購入です。生ハムサラダといただきました。適度なキレ、ミネラル感で安心して飲めます。
適度なキレ、ミネラル感で安心して飲めます。
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリAOC |
生産者 | ウィリアム フェーブル |
熟成 | 木樽とステンレス併用 |
シャブリおすすめその2 シャブリジェンヌ シャブリ ラ ピエレレ
「最高品質シャブリの生産量を誇る組合が生産。酸味と果実味のバランスが見事!」・・ ピエレレはスタンダードなシャブリで、エレガントなリンゴや洋梨のアロマが香り立ち、口の中で見事な質感を感じることが出来るワインです。
95%ステンレスタンク熟成、5%オーク樽熟成 (新樽比率5%)で8カ月、その後ステンレスタンク熟成8カ月(シュール・リーにて) 。ワイン業界ではもっとも品質向上と維持に成功を収め、高品質シャブリの生産量が圧倒的な組合が生産しているため、本当に素晴らしい味わいです。
シャブリジェンヌは300名ほどの組合員からなる生産者協同組合で、より高品質で独自のスタイルを持つワインの生産に注力する為に1923年に設立されました。現在ではシャブリ全体の1/4を生産する恵まれた環境とテロワールの探求心から、シャブリを代表する最良の組合として世界的に名声を得ています。
おすすめポイントは高品質シャブリの生産量が圧倒的な組合だからです。ワイン業界の組合では、もっとも品質向上と維持に成功を収めています。シャブリジェンヌは300名ほどの組合員からなる生産者協同組合で、より高品質で独自のスタイルを持つワインの生産に注力する為に1923年に設立されました。現在ではシャブリ全体の1/4を生産する恵まれた環境とテロワールの探求心から、シャブリを代表する最良の組合として世界的に名声を得ています。ピエレレはスタンダードなシャブリで、エレガントなリンゴや洋梨のアロマが香り立ち、口の中で見事な質感を感じることが出来るワインです。95%ステンレスタンク熟成、5%オーク樽熟成 (新樽比率5%)で8カ月、その後ステンレスタンク熟成8カ月(シュール・リーにて)
愛飲者の口コミレビュー
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリAOC |
生産者 | シャブリジェンヌ |
熟成 | オーク樽とステンレス併用 |
シャブリおすすめその3 ルイジャド シャブリ シャペル オー・ルー
「 ブルゴーニュ最大級のネゴシアン、独自の畑を持ち世界中に多くのファンを抱える!」・・ 1859年設立のルイジャド社のシャブリです。品質にこだわり、最良な収穫時期を逃さず、手摘みしたぶどうを丁寧に仕込んでいきます。柑橘系の華やかな香りとキンメリジャン土壌由来のミネラル感が豊富で、すっきりとした辛口に仕上がっています。
あらゆる専門誌から高評価を得ていて間違いのないシャブリと確信でき、 NIKKEIプラス1のランキングで白ワイン部門で第1位を獲得。また漫画「神の雫」で牡蠣と合わせて飲むと最高なシャブリとして掲載され、一躍注目を浴びました。
愛飲者の口コミレビュー
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリAOC |
生産者 | ルイ ジャド |
熟成 | オーク樽とステンレス併用 |
シャブリおすすめその4 レゼルヴ ド ヴォードン シャブリ
「圧倒的な存在感と名声を持つワイナリーのシャブリ!」・・ 全て自社畑のぶどうのヴィオデナミ農法で丹念に仕上げたシャブリです。生き生きとした上品な酸、ミントやレモングラスを想わせるフレッシュな香りが心地よく、エレガントなシャブリに仕上げています。1級モント・ド・トネールとモン・ド・ミュールの間という最高の立地条件のレゼルヴ・ド・ヴォードンの畑があります。
ドメーヌ ドルーアンヴォードンはブルゴーニュの名門メゾンジョセフドルーアンが1968年に造ったワイナリーです。大手ネゴシアンでありながら自社畑にこだわり、ワイナリーを作ってしまうところが見事!、シャブリ地区を開墾し現在では最高の場所に自社畑を所有しています。
愛飲者のクチコミレビュー
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリAOC |
生産者 | ルイ ジャド |
熟成 | ステンレス |
シャブリおすすめその5 シモネ フェブル シャブリ
「圧倒的なコスパの良さと納得の品質、まさにシャブリのお手本の味わい」・・ シモネフェブルは1840年創業の歴史あるワイナリーです。プティシャブリからグランクリュまで全てのシャブリを手掛けており、シャブリのお手本のような豊かなミネラル感と爽やかな酸味を持つワインを造り上げることで有名です。レモンやミントなどのほのかな香りと新鮮な果実味に加え、軽快な酸味が特徴です。
2003年よりブルゴーニュの超名門ルイラトゥールの傘下に入り、一段と品質の向上がなされ、今では誰もが納得の品質と評価が高い!ステンレスタンクで6~10カ月熟成。サクラアワード2020ゴールド受賞。
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリAOC |
生産者 | シモネ フェブル |
熟成 | ステンレス |
地区名シャブリおすすめその5 ヴァンサンドーヴィサ
「シャブリの最高峰の生産者の一人が造りあげる、伝統的シャブリ!」・・ 1級畑のラフォレに接する区画のぶどうを使っており、ミネラル感と鋭い酸味と豊かな果実味のバランスが素晴らしい一本です。この味わいは正しく1級であると確信出来る程ですが、畑が少し離れているだけでプルミエクリュを名乗れません。つまりは超お買い得! ドーヴィサのプルミエクリュは1万円するのですから。
ブルゴーニュではDRC(ロマンコンティ)、ルロワと肩を並べるパーカー5つ星の生産者。シャブリの伝統的な醸造方法を守り続けており、今でもフィエット(132リットル入りのオーク樽)で熟成を行っています。新樽を使う事でも知られています。
愛飲者のクチコミレビュー
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリAOC |
生産者 | ヴァンサンドーヴィサ |
熟成 | オーク樽 |
おすすめの一級畑のシャブリ TOP5
一級畑シャブリおすすめその1 シモネ フェブル シャブリ モンマン
「3000円代前半で一級畑モンマンが買えるコスパに驚き!」・・シャブリに続きシモネフェブルの一級畑モンマンのシャブリです。 柑橘系の香りと豊かなミネラル感がとても心地良く、 はつらつとした感覚とエレガントな味わいを兼ね備え 、凝縮した果実味と酸味のバランスが優れたプルミエクリュ・モンマンの魅力を最大限引き出している一本です。
一級畑モンマンとしては非常に手頃な価格で買えるのは、やはり親会社ルイラトゥールのおかげなのでしょうか?とにかくモンマンは一級畑の中でも大人気です。
愛飲者の口コミレビュー
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリ プリミエクリュ AOC |
生産者 | シモネフェブル |
熟成 | ステンレス |
一級畑シャブリおすすめその2 シャブリ アランジョフロワ プルミエクリュ フルショーム
「シャブリの申し子が具現化する最高の果実味あるシャブリ」・・フルショームは人気ある一級畑で価格も高額になりがちですが、このドメーヌは頑張って価格を抑えています。 シャブリらしいフレッシュさとキンメリジャンのテロワールを含んだ果実味を全面に出すことを重視したワイン造りを行っています。
ドメーヌ・アラン・ジョフロワは1850年にシャブリA.O.C.の中心部にドメーヌを構えました。それから今日まで、150年以上もジョフロワ家は代々シャブリをつくり続けています。現在の当主アラン氏は、地元では「シャブリの申し子」とも呼ばれる名手で、ヴィエイユヴィーニュという古木からなるぶどうを使ったシャブリが有名です。
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリ プリミエクリュ AOC |
生産者 | アランジョフロワ |
熟成 | ステンレス |
一級畑シャブリおすすめその3 シャブリジェンヌ プルミエクリュ ヴァイヨン
「オーク樽とステンレスタンクの使い分けで抜群の酸味のバランスを表現!」・・ シャブリの欄でもご紹介した、高品質で絶対的信頼を得ているシャブリジェンヌが造り出すプルミエクリュのヴァイヨンのシャブリ。 良く熟れた白い果実や瑞々しく美しい花を想わせるアロマティックな香りが、印象的なワインです。
シャブリはその土地のぶどうがどんな個性を持ち、またどんなシャブリに仕上げるのかによって熟成の方法や時間を造り手が決めていきます。酸味や果実味、香りなどそれぞれのバランスを保つ熟成には感性が大切です。このワインはそのバランスが絶妙な一本と言えるでしょう。 10%: オーク樽熟成 8カ月(225L、新樽は使用せず)/90% ステンレスタンク熟成 8カ月(シュール・リーにて)
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリ プリミエクリュ AOC |
生産者 | シャブリジェンヌ |
熟成 | オーク樽とステンレス併用 |
一級畑シャブリおすすめその4 ドルーアンヴォードン プルミエクリュ セシェ
「珍しい一級畑セシェの自社畑シャブリ!複雑で厚みを感じる逸品」・・ セシェはヴァイヨンと同じ丘の斜面にあり、ヴァイヨンと似たすっきりとしたアロマがありますが、その反面複雑な厚みを感じさせる味わいが特徴です。 オーク樽を使用せず、ステンレスタンクで7~8カ月熟成したミネラル感が素晴らしく、酸味とのバランスが素晴らしい1本に仕上がっています。
メゾンジョセフドルーアンがオーナーであるドメーヌドルーアンヴォードンが造るプルミエクリュ畑セシェのシャブリ。ドルーアンはセシェで1.5haの自社畑を持っており、全てヴィオデナミ農法でぶどうを栽培しています。 ワインアドヴォケイト92ポイント。
愛飲者の口コミレヴュー
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリ プリミエクリュ AOC |
生産者 | ドメーヌ ドルーアン ヴォードン |
熟成 | ステンレス |
一級畑おすすめシャブリその5 ヴァンサンドーヴィサ プルミエクリュ ラ フォレ
「シャブリの2大巨頭が造る渾身の長期熟成シャブリ!」・・ シャブリにおいてフランソーワーズ ラヴノーと2大巨頭と称されるドーヴィサのプルミエクリュ・ラ フォレのシャブリです。ここのシャブリは驚くほどの長期熟成に耐え、素晴らしい味わいで世界中を魅了しています。ラ フォレの畑は同じく一級畑でありラフォレよりも有名なモンマンを名乗る事が出来ますが、ドーヴィサはあえてラ フォレを名乗っています。4.5haと広い土地を所有しているので、同じ畑でも微妙に違いのあるぶどうを上手くブレンドすることによって、複雑で奥深い味わいを造り上げています。
味わいは贅沢な果実味が広がり、クリーミーなニュアンスを持っており、ヨード香やレモンや白桃のアロマが広がります。引き締まった酸と豊かなミネラルを感じ、エレガントな印象にスパイスなどのアクセントが加わり、心地よい長い余韻が特徴です。熟成は132L入フュイエット小樽とピエスを併用
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリ プリミエクリュ AOC |
生産者 | ヴァンサンドーヴィサ |
熟成 | オーク樽 |
おすすめの特級畑のシャブリ TOP5
特級畑シャブリおすすめその1 シャブリジェンヌ グランクリュ レクロ
「ブルゴーニュの超一流白ワインに匹敵するボリューム感!」・・ このワインのポイントは「力強さ」です。 レクロはグランクリュの中でも、肉厚で力強さを感じる畑で、芳醇で新鮮な果実味と酸味のバランスが非常に優れたワインです。フィニッシュに力強さが残り満足のいく仕上がりとなっています。
シャブリ全体の1/4という最大生産量を誇りながら品質的にもトップと目されるシャブリジェンヌが造り出すレクロは、他のレクロよりも増して力強さと厚みを感じ、新鮮さと酸味のバランスが非常に優れています。心に残る一本になる筈です! オーク樽225L熟成8カ月(新樽比率10%)
愛飲者の口コミビュー
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリ グランクリュ AOC |
生産者 | シャブリジェンヌ |
熟成 | オーク樽 |
特級畑シャブリおすすめその2 シャブリジェンヌ グランクリュ ブランショ
「エレガントで優雅なスタイルのグランクリュ ブランショのトップの風格!」・・シャブリジェンヌのグランクリュは「ミネラル感とテロワールの表現を大切にする」事をポリシー通り、ブランショの持つテロワールを最大限引き出したシャブリです。この「ミネラルエモーション」という信念は、シャブリの基本である・キンメリジャン土壌に含まれるミネラル成分・シャブリの冷涼な気候・ブドウの果実に含まれる酸を最大限にワインに実現させようといポリシーです。
エレガントであり優雅なスタイルなので、香り高いワインがお好みの方には特におすすめします。淡く輝くような黄金色。控えめなバニラ香に、ハーブやスパイスといった複雑なアロマ。繊細かつ芯のしっかりしたフィネスが特徴的なグラン・クリュ。オーク樽(225L)発酵後、オーク樽熟成8カ月、年産5800本と少なく、シャブリのグランクリュの神髄を楽しめる逸品です。ワインアドヴォケイト92点
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリ グランクリュ AOC |
生産者 | シャブリジェンヌ |
熟成 | オーク樽 |
特級畑シャブリおすすめその3 ウイリアムフェーブル グランクリュ ブーグロ
「特級畑ブーグロでは絶対王者 ウィリアムフェーブル渾身の逸品!」・・ 安定の人気No.1ドメーヌのグランクリュ!ウィリアム フェーブルのグランクリュ ブーグロのシャブリです。この畑はレプルーズの下にあり、このドメーヌはブーグロ全体の半分を占める6haを所有しています。絶好な陽当りと粘土質土壌で、素晴らしいぶどうが栽培されています。ぶどうは全て手摘みで収穫され、圧搾後にフレンチオーク樽を60%使用で6か月の熟成。後にステンレスタンクで9カ月の熟成を経て瓶詰されます。
もっともピュアなシャブリを造ることで有名なフェーブルのブーグロは、レモンやグレープフルーツなどのフレッシュな香りと、上質で濃厚なミネラル感、バランスの良い酸味が一体となってこの畑のテロワールを最大限楽しめるシャブリです。 WA93-95ポイント Tアトキン96ポイント。
愛飲者の口コミレビュー
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリ グランクリュ AOC |
生産者 | ウィリアム フェーブル |
熟成 | オーク樽とステンレス併用 |
特級畑シャブリおすすめその4 ドルーアンヴォードン グランクリュ ヴォーデジール
「エレガンスとバランスを追求する偉大なドメーヌのヴォーデジール!」・・シャブリの7つのグランクリュでは最も大きな畑であるヴォーデジールのシャブリです。 ドルーアンはヴォーデジールに1.4haの自社畑を持っており、全てヴィオデナミ農法でぶどうを栽培しています。使うぶどうの平均樹齢は30年以上のもので、輝きのあるややグリーンがかったゴールド色をしています。輪郭のはっきりとした酸と、力強く厚みのある凝縮された果実の風味が特徴 。
色調はグリーンがかり、クリスタルのような透明感があります。アロマは新鮮な花と果実にコリアンダーのスパイスが重なることがあります。 味わいはエレガントさと個性があり香り豊かで調和が取れています。グラン・クリュらしい豊満さとキンメリジャン小石由来の磯の味わい。余韻は素晴らしく長く、しかも複雑です。(ドルーアンのコメント) フレンチオーク樽で12カ月熟成で、長期熟成に向く風格のあるシャブリです。
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリ グランクリュ AOC |
生産者 | ドメーヌ ドルーアン ヴォードン |
熟成 | オーク樽 |
特級畑シャブリおすすめその5 ヴァンサンドーヴィサ グランクリュ レクロ
「世界中のシャブリファンを熱狂させる、シャブリ好き垂涎の一本!」・・シャブリのファンにシャブリの最高峰のワインはこれだ!と言わしめる程の逸品。シャブリのグランクリュの中でも最高の畑とされるレクロ畑で、ドーヴィサは最上部の区画を所有しています。 樹齢50年という古木からなるシャルドネを使っており、ドーヴィサらしい古典的な味わいは複雑かつ濃密。 はちみつや桃、ナッツなどのニュアンスも上質感を与えており、圧倒的な存在感とオイリーな印象、酸味とミネラル感のバランスはまさにシャブリの最高峰!
荘厳な風格を備えた唯一無二のシャブリと称えられており、その真価は長期の熟成を得て花開く希少な一本です。長期熟成型はヴィンテージにより価格差がかなりありますので、随時確認してください。
味わいとタイプ | 白 辛口 |
産地 | フランス シャブリ グランクリュ AOC |
生産者 | ヴァンサンドーヴィサ |
熟成 | オーク樽 |
シャブリに合う料理
私は酸味を持つワインは料理にとても合わせやすいと感じています。なぜなら酸味を持つレモンやビネガーなどは、かなり使い勝手のよい調味料である事から、合わせるニュアンスもそう難しい事ではないからです。シャブリを愛するラバーが多い分だけ、合わせる料理にこだわりを持つ人も多くいます。前述のように「生ガキ論争」も有名になるほどです。私がワインの講師をしていた時に「料理とのペアリング」で、合わない料理の面白い実験をした事があります。お刺身を口に含んで赤ワインを飲んでもらい、感想を聞いたのです。ほぼ全員が「生臭さが増した!」との感想でした。白ワインは逆に「生臭さが消えた!」との意見・・相性は大切ですね。
シャブリに合う洋食
レモンをかけて頂く料理を想像して下さい。カルパッチョや白身魚のムニエルなど概ね脂分が少ない料理やシンプルな海老の塩焼きなどが合います。レモンの役割もそうですが、シャブリの酸味も生臭さを中和してくれる役目もあります。私のおすすめはサーモン料理です。カルパッチョやマリネでも良いし、焼いても美味しく頂けます! ただ特級や一級などのシャブリで、酸味以上にヴァニラやハーブなどの複雑な香りと 重厚感のある味わいとなっているので、レモンをかける料理というよりはバターを使った料理や鶏肉のクリーム煮、スモークした食材、うなぎなど、よりしっかりとした味わいの料理にも負けません。
シャブリに合う和食
和食も洋食同様、シンプルな料理によく合います。日本人のシャブリ好きも、実は和食にとても相性が良いのが理由です。刺身、天ぷらなどはもちろん、焼き魚や生ガキ(難しい事は言わないで!)豚の冷しゃぶ、鰹のたたきなどなど。私のおすすめはやはりお鮨です!シャブリをオンメニューしているお鮨屋さんも大くなってきています。最近の「レモンサワー」人気も酸味が好きな日本人を考えると、なるほどと納得してしまいます。
この組み合わせ 美味しそう!
ツイッターで美味しそうな組み合わせみかけました。なるほどキウイはいいかも。アイデアはひろがりそうですね!
シャブリに合わせて、サンゴールドキウイとホタテのカルパッチョ
ラーメン小僧さんのTwitterより
和洋関係なくシャブリは料理との相性(マリアージュ)の幅はとても広く、あまり難しく考えなくても大丈夫。中には、たこ焼きが合うとか蕎麦との相性ががバッチリなどの投稿も!
シャブリを美味しく飲む温度
白ワインは概ね10℃から14℃程度に冷やして飲まれるのが通常とされています。シャブリは特に温度に注意を払うと、さらに美味しくなる白ワインであることを覚えていて下さい。デリケートなワインであるがゆえに、飲まれる温度調整も面倒がらずに楽しんでみては? 私のおすすめをご紹介します。
スタンダードなシャブリ
酸味がしっかりとしている分、スタンダードなシャブリに関しては8~9℃まで下げて飲まれるのをおすすめします。あまり冷やし過ぎると、果実味や香りがぼやけてしまうので注意が必要です。ちなみにシャブリ委員会は10~11℃を推奨していますが、室内との温度差を考えたらやや低めが日本にとってはいい筈。ワインクーラーでお洒落に食卓を演出しましょう!
一級や特級のシャブリ
また一級や特級のシャブリはやや高めの12℃から13℃程度が好ましいです。酸味がやや丸くなり、果実味やナッツといった複雑なニュアンスを愉しむことが出来ます。飲まれる3時間くらい前に冷蔵庫に入れて冷やして下さい。3時間も待てない時は、濡れたタオルを巻いて冷蔵庫へ!少しは時短になる筈です。
冷凍庫で冷やすのはNG
冷凍庫に入れて急激に冷やすのはおすすめしません。私は以前に冷凍庫に入れて忘れてしまい、ワインが膨張して栓が抜けてしまった失敗をしました。瓶が割れてしまうかもしれませんので、危険です。ワインはアルコールが15度程度ありますが、冷凍庫では凍る可能性があります。凍ってしまったワインを戻しても、酸味や香りなどがぼやけてしまいます。急激な温度変化は味わいを損ねます。
おわりに
フレンチレストランに行って「ワインは如何なさいますか?」と聞かれたら「シャブリを」と言えばいいよ、なんていう時代もあったり、1990年代始めまでカリフォルニアの安価な白ワインが「シャブリ」の名を付けて日本に多く輸入されていた時期もありました。今はアペラシオンを名乗るルールは世界で認識されているので、そのような呼称は使われません。
シャブリのような冷涼な場所で造られる酸味がやや鋭いシャルドネに慣れてしまった日本人は、その後にどんどん輸入され始めたオーストラリアのシャルドネのワインを飲むと、最初は酸味がぼやけてるな~との感想が多かったようです。シャブリは単一なぶどう品種で地区も限られた小さなところです。単純なほど造り手の腕が試される奥が深い白ワインの世界の素晴らしさは他に類を見ません。
シャブリはその輸入量の多さから、日本ではコストコやマックスバリュ、カルディなどでも数多くのメーカーのものが見つけられます。シャブリの魅力を再発見してみては?